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3GPP/モバイル界隈のClaude活用まとめ

 

はじめに

この記事は、個人的に推しているLLMである、「Claude」を用いて作成したツールやコードをまとめています。

Claudeを使う上でのメリットやコツは下記が挙げられます。

  • やりたいことをざっくり伝えるだけでPythonコードをほとんど生成してくれる
  • エラーが起きても、エラー文をコピペすれば、エラーハンドリングの修正を実施してくれる
  • イデアを思いついたけどコードを書く時間があまりとれなくて頓挫していたアイデアを容易に実現できる
  • イデアを実現するためのライブラリ探しにかかる手間がほぼ0になる
  • プロンプトの中でPythonコードは実行してくれないものの、最近加わったArtifacts機能により、HTML/CSSは即座にプレビューできる(Github同様)
  • なのでとりあえず"HTMLとCSSで見栄え整えて出力して"を最後につけておけばいい感じの見た目で出力を返してくれる 
  • 処理する分量が多いと、プロンプト上だけだと難しくなるので、Pythonコードを吐かせて、ローカルで処理するのがおすすめ(HTMLとCSSで出力させるのも忘れずに)

claude.ai

1.ニュース記事自動収集/表作成

6GやNTN関連のニュース記事は日々色んなメディアで取り扱われており、特にグローバル動向のまとめ表を作成/更新するのが煩わしいのでつくりました。

動作は簡単で、あらかじめ登録しておいたサイトのRSSフィードを一日に何度かクロールして、HTML形式で作られた表に追加していくだけです。

記事の重複チェック、キーワード抽出、ソートなんかも要望を伝えるだけでちゃんとコードに反映してくれました。

これをgithub.ioにそのまま自動アップロードすることで、Webサイト形式で閲覧可能になります。

このように、HTMLで出力→githubにアップロード→github.ioでWebサイト反映

という流れは非常にClaudeと相性が良いです。

ニュース記事アーカイブ

2.3GPP会合寄書の一括DL/振分/zip解凍

3GPP会合の寄書は、FTPサーバ(ftp://www.3gpp.org)に各会合毎に格納されているのですが、

  • 全てzipファイルなので解凍する必要がある
  • R2-XXXXXX.zip のようにファイル名は寄書番号でタイトルや内容は不明
  • TDoc_Listのエクセルや3GPPポータルを併せて確認しないと、寄書番号だけでは中身が分からない。解凍して中身を確認しないといけない

といった具合で、DLして分類するだけでも、手作業だと煩わしかったりします。

なので、これも会合を選択したら、あとは個々の好きな分類(寄書typeやWI毎など)で自動で振り分けて、解凍して中身をだしてくれるコードをClaudeに書いてもらいました。FTPの階層を潜っていくのを、対話形式で実現されているのが、中々面白い発想だなと思いました。

GitHub - omusubi5g/3gpptdoc

 

3.トピックごとの各社寄書数グラフ作成

各社がどのトピックに注力しているのかサクッと知りたかったので、実施してもらいました。寄書一覧のエクセルでピボットテーブル等を駆使すれば同じことはできると思いますが、動作の重いエクセルでポチポチ弄って、適切なグラフの形式や色を考えるのが煩わしい問題が一挙に解決されました。

懸念点としては、ドキュメントの分量が多いとClaudeのプロンプトでは省略されがちなので、全部しっかり処理したいときは、Pythonコードを書いてもらいつつ、出力はHTMLとCSSで~のお決まり文句をつけておけば、見栄えがいい感じの出力を吐くコードを書いてくれます。

 

4.寄書要約/議論ポイント比較/spec先生

この辺はChatGPTでも色々試していた用途です。

寄書程度の分量であれば、よほどのことが無い限り、現状のClaudeで分量超過になることはほぼ無いです(Summary系で分量が数10ページ以上だとややツラい)

https://omusubi5g.github.io/tdoc.github.io/RAN1_117/R1-2404205.html

 

議論ポイントの抽出/比較も、1度に5寄書ぐらいまではちゃんと処理してくれます。

https://omusubi5g.github.io/tdoc.github.io/RAN1_117/downcovenh.html

 

最後に、夢のSpec丸ごと読み込んだ先生にしたろ!構想は、現状だと容量超過となるspecがまだ多めです。幸い、Rel-15のTS38.300であれば不要部分を削ることで収まりました。ここは容量制限の緩和に今後も期待です。

#半年前は寄書ですら厳しかったのが今やここまで進化しているので、来年には余裕な気もします

 

今後も色々なお試しを実施次第追記していきます。