- はじめに
- SIB1はどこだ
- CellSelectInfo/CellAccessRelatedInfo
- ConnEstFailureControl/ServingCellConfigCommon
- initialDownlinkBWP/PDCCH-configCommon
- SearchSpaceTypeCommon/PDSCH-ConfigCommon/BCCH-config/PCCH-config
- UplinkConfigCommon/initialUplinkBWP
- RACH-configCommon
- PUSCH-configCommon/PUCCH-configCommon
- SSB関連(ServingCellConfigCommon)/ue-TimersAndConstants (SIB1)
- まとめ
はじめに
本記事は下記記事でSIB1を得るまでを追った続きのお話となります。
5Gの物理層まとめ②' ~MIBからSIB1を得るまで~ - omusubi techblog
具体的には、Amarisoftの5Gシミュレータのデモ版ログをもとに、SIB1の中身を見てみました。端末の電源をONにしてからの、全体の流れでみた位置づけは下記です。
SIB1はどこだ
デモ版のログを見ていくと、途中から160ms毎にSIB1が現れます。
RRCかつBCCHかつPDSCHで伝送されるシグナリングだということがわかります。
画面右に内容が表示されているので、全部コピペして見ていきたいと思います。
ちなみに、TS38.331では下記のように中身が規定されています。
OPTIONALが多く、実際に今回のログでも含まれていないものが結構ありました。
以下、ログに含まれていたSIB1の中身を見ていきます(上記の赤線のもの)
CellSelectInfo/CellAccessRelatedInfo
主に、このセルの識別子はこれだよ~的な情報が含まれています。
ConnEstFailureControl/ServingCellConfigCommon
主に接続失敗時の制御や、セルの周波数やサブキャリア間隔といった周波数情報が含まれています。また、ServingCellConfigCommonの中に以下の更に詳しい情報が含まれています。
initialDownlinkBWP/PDCCH-configCommon
SearchSpaceTypeCommon/PDSCH-ConfigCommon/BCCH-config/PCCH-config
ここまでが、downlinkconfigcommonに含まれる、DL関係の情報(DownlinkconfigCommon配下に含まれる情報)となります。
UplinkConfigCommon/initialUplinkBWP
RACH-configCommon
RACH手順関連の情報はこちらに集約されています。
PUSCH-configCommon/PUCCH-configCommon
SSB関連(ServingCellConfigCommon)/ue-TimersAndConstants (SIB1)
最後のTimer関連はServingCellConfigCommonに含まれるものではなく、SIB1のIEとなります。見てわかるように、ほとんどがServingCellConfigCommon配下に含まれるIEでした。
まとめ
SIB1はReleaseを重ねるごとに情報が増加しており、配下まで辿っていくと凄まじい情報量であることがわかります。例えば、RACH手順のために必要なRACH-ConfigCommonは、下記まで辿る必要があります。
SIB1→ServingCellConfigCommon→UplinkConfigCommon→initialUplinkBWP→BWPUplinkCommon→RACH-ConfigCommon
次回は、実際にRACH手順の開始を見ていきたいと思います。